鹿児島ー東京往復単独ドライブ(5)
- 2013/06/17(Mon) -
<シルバーのロングドライブ始末記>

[五日目 故郷塩原で想うこと]

前項を引きずる形になるがリポートしたい。

私の故郷は文字通り山紫水明であった。

なぜ過去形にしたか?
わらび、ぜんまい、山椒、柏など
自然から様々な恵みを戴いてきた。


少なくとも2011年3月11日までは。

鹿又川 - コピー

5月のお節句になると柏餅が待ち遠しかった。
包むのは家の前にある柏の大木から戴く。

甘い餡は葉を横に包み、味噌餡は葉を縦に包むのだ。
ぜんまいにはお揚げを入れる。母の味がいまでも浮かぶ。


柏餅

山椒は葉を丁寧に摘み取り、
熱湯で湯がくと鮮やかな緑が浮かび上がる。
それを醤油だけで何度も絞りながら煮詰めていくのだ。

兄嫁からの山椒の佃煮が届くと、
玄関を開けたとたんに香ばしい香りが鼻孔をつき、
あっ!! (山椒が来たな!!)と嬉しくなる。


山椒

故郷の味はいくつになってもノスタルジアを掻き立てる。

94才になる兄嫁があきらめたようにつぶやく。
「今年は山椒を摘んでない。山菜は採るなと言われた」


甥が補足する。
「このあたりは福島に近い。山を越して
レイのヤツがかなり降っているんです」


放射能は目に見えない。
住民は行政のしらせだけで恐怖感が思考を支配する。

私の故郷、塩原は10キロも北へ行くと福島県に入る。

好物の「山椒の佃煮」は、もう過去の記憶だけになってしまったのか・・・。


次回に続く

(編集:十川)
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